4年生一人ひとりが最後の春季リーグ戦に懸ける思いを語る「最後の春に向けて」。
今回は、後藤萌音(日立第一)です。ぜひ最後までご覧ください。
平素よりお世話になっております。
マネージャーの後藤萌音です。
今までは広報班として先輩方のブログを校閲していた自分でしたが、ついにこの時が来たか…と時の流れを実感しています。
正直、このブログを読んでいるのは広報班に所属する十数名の愛すべきスタッフと私の隠れファン数百人だと思っておりますので、今日はそんなコアな方々に向けて筆をしたためていくことにします。
私は窓からバッターボックスが見える最高クラスの部屋に住んでいます。ベンツで言えばGクラスぐらいの好物件です。部内1のおうちの近さを誇る理由は、受験期の私が持っていた野球への強い執着心だと思っています。
私は高校でも野球部のマネージャーをしていました。当時同期のマネージャーと交代でスコアに入っていたのですが、夏大は初戦負け。私の最後の夏はスタンドで終わりました。これが本気で悔しくて、大学でも野球部のマネージャーを続けることを決心します。
ちなみに私は志望校選びも野球部中心に考えました。オープンキャンパスでは行く先々で必ず野球部のグラウンドへ行き、可愛らしいJK時代の私はいつも選手志望の男の子たちに紛れて1人熱心に見学しました。そして、学芸の野球部に入ることを目標にして、滑り止めはすべて女子大にしました。
そんなやる気満々だった後藤萌音でしたが、やっぱり慣れはきてしまうもので、アフタヌーンティーに行ったり、日本各地を旅行したり、the女子大生ライフを送るクラスメイトのSNSを見て「羨ましいな」「野球やめたらたくさん遊べるのに」と思うこともありました。
マネージャーをしていると、よく周りから言われることがあります。
大学でマネージャーしてるの!?
大変だね…!
…はい。ほーーーーーーーーんとに大変です。
マネージャーの仕事は練習時間外に及ぶことがほとんどなので、眠くても、テスト期間でも、友達と遊んでいても、仕事が舞い込んできます。忙しい社会人と比べたらそんなの甘いよと言われるかもしれませんが、こちとら無償でやらせてもらっているので、今回は大目に見て欲しいなと思います。
色々と愚痴を溢してしまいましたが、別に野球部が嫌いなわけでも、マネージャーをやりたくないわけでもありません。だって、いま例にあげた旅行や遊びは大学を卒業してもできるから。確かに、仕事をしたら自由な時間は減るかもしれませんが、自分のスケジュール管理次第でどうとでもなります。
でも、野球部のマネージャーは今しかできない。全国各地から集まってきた仲間たちと一緒に練習したり、話したり、遠征にいったり。この体験は今しかできない。
マネージャーの仕事は選手のみんなと比べたら、チーム貢献度が可視化できないので、なかなか達成感を得ることができません。それでも続けてこれたのは、たくさんの経験をさせてくれた先輩、いろんな刺激をくれる後輩、個性的だけど仲間思いで一緒にいたいと思わせてくれる同期がいたからだと思います。
私にとって、この3年間は本当に本当に綺麗で、心がワクワクして、辛いことがあってもなんだか頑張れる、そんな3年間でした。
そして、最後の年。どうせなら1部で優勝して、いい思い出づくりをしたいところですが、この春は1部に残留することが、まず1つの目標になると思います。厳しい闘いになるだろうし、選手もスタッフも体力的・精神的に相当やられてしまうのではないかなと思っています。つまり、カウンセリングコースで心理を学ぶ私の出番というわけです。
ーここにいる仲間のためなら、
自分はどんな努力も出来ますー
これは高校の先輩が夏大前に残した言葉です。高校は大学でも野球を続けるという、選択肢がありましたが、大学まで進んだ今、もう野球部のマネージャーを続けるための道は残されていません。マネージャーとしての最後の時がもう目の前に迫っています。後悔をしても、それを野球で乗り越えることは不可能になります。だから、私も大切な思い出をプレゼントしてくれたチームメイトのために、全身全霊を捧げるつもりです。
試合でプレーをすることができない私は主役になることはできません。だから、マネージャーとして最後の瞬間まで、名脇役になるためにどんな試練に対しても立ち向かい続けます。
※本来であれば、日頃応援してくださる保護者・OBの皆様、両親に向けて、ご挨拶をするべきところですが、私の心に秘めた熱い感謝の想いはぜひ、引退ブログにて書かせていただきたく思います。今回は最後の春に向けた想いのみ綴らせていただきますこと、どうぞご容赦いただけますと幸いです。
次回は齋藤蓮太(富士)です。そちらもぜひご覧ください!