現在、様々な業界で活躍されているOB・OGの方々に大学時代を振り返っていただく「OB・OG紹介」。
今回紹介させていただくのは、H23年度に本学を卒業、R2年度に本学大学院を修了され、現在東京学芸大学附属世田谷小学校で小学校教諭としてご活躍されている、久保賢太郎さんです。
・卒業した学科
A類保健体育選修(H23年度卒業)
大学院教育学研究科修士課程保健体育専攻(R2年度修了)
・出身高校
青森県立八戸高等学校
・現在の職業とその業務内容
東京学芸大学附属世田谷小学校 小学校における学習指導及び校務分掌業務(研究部長)
その他 教育に関する書籍執筆・講演・研究授業における指導講評等
・現役時代の思い出深い出来事
ありすぎて1つに絞るのはとても難しいですが・・・
「1部優勝をマジで目指して、意見を出し合い、ぶつかりあったこと」
どうしたら勝てるのか、どうしたら一人一人の強みを生かせるのか、日々考えていた様に思います。意見の食い違いもたくさんあり、ぶつかり合うことも多くありました。けれど、とても健全なやりとりのできる集団だったと思います。それは、「自分たちは真の学生野球をしているんだ」というプライド、「その上で優勝しよう」という志があったからなのかもしれない、と、こうして当時を振り返りながら思います。
僕の学年は、決してプライベートでベタベタするような間柄ではありませんでしたが、それでも、みんなで苦しみ、みんなで喜び、みんなで悩み、みんなで笑う。そんなふうに「分かち合う」集団だったのは、さっき述べた「プライド」「志」を、ノンバーバルに共有していたからかもしれません。
そんな中でのリーグ戦のプレッシャー、勝てないときの言葉にできない落胆、勝った時、仲間が活躍した時の喜び・・・とてもヒリヒリした、「生きている」感覚に溢れた4年間でした。
あとは、試合に出られなくても、結果が出なくても、何時まででも課題練をしていたり、黙々とバットを振り込んでいた仲間たちの姿が思い浮かびます。
・東京学芸大学硬式野球部での活動が現在活きていると感じること
現在、附属小学校で研究部長を務めています。附属学校は先進的な教育方法や教育課程を構想・デザインし、具現化していくことが求められますが、「どういった教育を目指していくべきか」「現状の教育のどこに問題があるか」「その解決のために何を学び、取り組む必要があるか」などを自分で考えなければなりません。また、現在の研究部長という立場上、それを教職員に伝え、理解してもらうとともに、彼らの思いや考えに耳を傾け、理解しながら、納得解・最適解を見出す営みが欠かせません。
これは、学芸大学の硬式野球部でも同じことだと思います。自分たちは何のために野球をしているのか、何を目指しているのか、どうなりたいのか。これらを絶えず考え、仲間と意見を交わし、時にぶつかりながら、「真の学生野球をやろう」と、リーグ戦に挑んでいたことが懐かしく思い出されます。
学芸野球部で志し、悩み、葛藤しながら、「自分たちの・自分たちによる・自分たちのための」野球を目指したことは、今の仕事だけではなく、僕の人生の根っこになっているような気がしています。
・現役部員へメッセージ
東京学芸大学硬式野球部の皆さん、こんにちは。
大学時代の4年間は、自分という見えない敵と闘う4年間だと思います。
「なぜ野球をやっているのだろう」と疑い、「何を目指しているのだろう」と見失い、それでも「見たい景色」を諦めきれず、また明日もバットを振る。そんな日々ではないでしょうか。それでも、「生きている」。「生かされている」のではなく、「生きている」。それはとても幸せなことだったんだと、強く感じます。
1部だろうと、2部だろうと、あなたが向き合おうとしている自分、向き合おうとしている「今」は、かけがえのないものです。そのことにもっと誇りと自信をもって、臆せず前に進んでいってほしいです。
「今」、学芸野球部を作っているのは皆さん自身であって、OBではありません。「真の学生野球」を目指して、OBに遠慮せず、新しい歴史を築いていってください。陰ながら、みんなで応援しています。
以上になります。
ご協力いただいた久保先生、ありがとうございました!
次回はS60年度に本学を卒業された大石正人さんをご紹介させていただきます。
ぜひご覧ください!