最後の春に向けて⑧ 片寄伶ーチームが勝てればなんでも良いー

4年生が東京学芸大学硬式野球部での時間や仲間、最後の一年にかける思いを語る「最後の春に向けて」。今回は、片寄伶(4年/磐城)です。それではお読みください!

こんにちは。A類保健体育選修新4年の片寄伶です。気づけばこれを書く立場になってしまったのかと、時の流れの速さに恐怖すら覚えます。そんなことはさておき、日頃より弊部を支援して下さっている関係者の皆様並びに、保護者の皆様に対しまして、心より感謝申し上げます。コロナウイルスの影響で、活動が制限されるようになってからはより一層野球ができることのありがたさを感じております。
僕の野球人生を振り返ってみると、つくづく仲間に恵まれたものだなと思います。僕は、自分に甘く、行動力・決断力が大きく欠如した人間です。そのため、自主練習というものを行う際には必ず「どうしようかなー」と頭をよぎりその度に「いや、でもみんなやってるからやらないとなー」とやるかやらないか迷います。それくらい自主練習があまり好きではありません。自分の意思など1ミリも無い中でやってる自主練すらあります。それでも練習は練習だから、意味はあるんだと自分に言い聞かせながらここまできました。

それでも、成長したなと自分なりに感じることもあります。これでも、練習前には早めにグラウンドに行ってバットを振ってるメンツの1人になっていることです。僕を練習の道へと引っ張る背中を見せてくれている、或いは見せてくれた仲間には本当に感謝してもしきれません。これは大学野球に限ったことではなく、高校野球でも中学野球でも僕はこのような仲間に出会ってきました。「俺よりうまいあいつが朝早く来るなら俺も来なきゃだめやん。」「あいつがまだやってるなら自分もまだ続けよう。」そう思わせてくれる仲間を持つ僕はきっと幸せ者なんじゃないかと思います。

春リーグでは、一つだけテーマを掲げます。
「チームが勝てればなんでも良い」

今までは自分がどう活躍するかをただひたすらに考えてきましたが、最終学年になるとそういうことは案外どうでも良くなりました。自分が活躍することも良いですが、チームが勝てなければ、何も嬉しくありません。自分の働きかけが勝ちに繋がりでもしたらこれ以上のことはないでしょう。チームが勝つこと、それが最上の喜びです。

最後に、長年にわたって僕を支え応援してくれている両親にはとても感謝しています。こういう場でしか伝えることがないので貴重なものとして保存しておいてください。どんなに遠くの試合でも遥々福島から観に来る父親には「よう来るな」と何回言いたくなったかわかりませんが、それに応えようとするのも一つのモチベーションになっていたのかもしれません。一人暮らしをするようになってから毎日3食作る母親の凄さにも気付きました。「今日もこれかよ」なんて思いながら食べていた自分が恥ずかしいです。これは一人暮らしをしている部員みんなが思っていることなんじゃないかなと思います。

後輩に残せるものなどひと握りすらありませんが、最終学年という自覚と責任だけは持って無事引退を迎えられるよう、もう少しだけ頑張りたいと思います。どうか暖かい目で見守ってください。


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