最後の春に向けてー野球の魅力ー 安東慶人

こんにちは。「最後の春に向けて」、本日は安東慶人(4年/小松川)です。

今回のブログのトリを務めさせていただくことになりました、A類保健体育科4年の安東慶人です。

書いてみたいことをつらつらと書いていたらだいぶ長くなってしまったので、自粛期間中の息抜きにでも読んでいただけたら幸いです。(笑)

突然ですが、僕はつい先日、野球をあまり知らない女の子から「野球の魅力はなんですか?」と聞かれました。僕は返答に困りました。なぜなら、ありすぎてどれを答えればいいかわからなかったからです。ですので、ここでできる限り話していきたいと思います。

まず、プレーをする側の魅力として、野球には、主に投げる、打つ、走る、捕るの動作があります。さらに野球っぽく言うと投球、打撃、走塁、守備があります。そして、その1つ1つがどれもたまらなくおもしろいです。中でもぼくは、特に投球と走塁と守備が好きです。まあ実践形式や試合になると打撃も好きなので、要は全部好きです。僕はピッチャーで本来は投球しかやらないのですが、本音をいえば全部やりたいです。そして、大きな試合になればなるほど緊張感も出てきますが、それも含めてこれでしか味わえない感覚としてとても好きです。まあこんなことを言っていますが、僕は、大学に入ってすぐにケガをしてしまい、そこからは全くプレーできてないので、みんなが練習や試合をしている姿をいつも羨ましく見ています。(笑)それに野球は頭のスポーツと呼ばれるほど、止まっている時間が長く、頭を使った戦術や駆け引きなど、知れば知るほど面白くなってきます。とまあこのように語っていくときりがないのですが、プレーする側の魅力はとりあえずこの辺にしておきます。

そしてここからは、野球を見る側の魅力について語らせてください。これを話すにあたって、1つ紹介したいエピソードがあります。

それは僕の大好きな漫画である「MAJORメジャー」の最終話のシーンです。ぼくはアニメ派だったので、アニメの最終回「メッセージ」のところを引用して紹介させていただきます。(※ネタバレがあります)

主人公の茂野吾郎はかつてメジャーリーグ(世界一のプロ野球)の大投手でしたが、ケガで必死のリハビリも叶わず球団をクビになってしまいます。そして、それから2年が経ち、吾郎の娘であるいずみは小学1年生になっていました。いずみはかつてお父さんがすごいピッチャーだったというのは聞いてはいましたが、吾郎が活躍していたころはまだ小さく、当人の記憶にはなかったため、2年間だらだら生活しているお父さんに対して、だんだんと不信感を募らせていきました。そんな時にいずみはお母さんに、プロ野球の球場に連れてこられました。いずみにとっては初めての野球観戦で最初は乗り気じゃありませんでしたが、なんとそこには父である吾郎の姿があったのです。そこで、いずみはお母さんから、お父さんが野手として復帰するために、いずみに隠れて2年間頑張ってきていたことを知らされます。しかし、それを聞いていずみは、「隠さないでもっと早く教えてほしかった、そうすればおとさん(この漫画におけるお父さんの略称)をバカにすることもなかった」といいました。しかし、吾郎が隠していたのにはある理由がありました。その理由については後ほど記述しますが、試合は8回裏、吾郎が豪快な逆転ホームランを打ちます。そしていずみはそれを目の前で見て、感動し、「おとさんかっこいい、これが野球なんだ」と感じます。これこそが吾郎のねらい、娘へのメッセージだったのです。もちろん、結果を出すためにリハビリや練習することも大切であり、それも野球の一部であるといえるでしょう。しかし、そんなことよりも初めて触れる野球は楽しくて夢があるということを吾郎は最初に伝えたかったのです。

このように野球はたとえ野球を知らない人や興味のない人であっても、見ている人にワクワクや感動を与えられることができるものだと思っています。(もちろんこれは野球に限ったことではなく、他のスポーツや他のどの分野でもその道のスペシャリストというのは人を感動させる力があると思います。)

そして、僕がこのエピソードを紹介したもう一つの理由として、僕はこの吾郎の生き方がめちゃめちゃかっこいいと思い、とても憧れました。簡単に言うと、きつい部分やつらい部分、弱みは一切見せず、最高の結果を残し、見ている人や周りの人に夢や希望を与えるということです。とはいっても、これまでの自分は、ケガでまともにボールを投げることすらできていないので、見ている人どころか、チームにすら全く貢献できていません。しかし、まだ少しの時間、チャンスはあると思っています。周りから見たら何もできなかったこれまでの3年間を変えることはできないけれど、これからの僕の出す結果によって、この3年間の意味付けは変えられると思っています。要は、このまま何も結果を出せず終わってしまっては、僕は大学に入ってから何もしていないただのクズみたいなやつになります。でも、チームを1部に導けるような結果を出すことができれば、少し時間はかかりすぎたかもしれませんが、この3年間を必要な時間、成功への過程だったということができます。

まだケガが完全に治ったわけでもなく、先の見通せない状況で不安になる時もありますが、僕にできることは、自分を信じて、未来を信じて、自分にできることを積み重ねていくことだけです。僕自身こんな何もできないまま終わるつもりはないので、必ず結果を出し、チームに貢献して、見ている人をワクワクさせられるようなプレーができるように、1日1日、自分に負けずに、自分にできる最大限を積み重ねていきたいと思います。

最後になりますが、これを見て下さっているフォロワーの皆様や、球場まで応援に来てくださる皆様、野球部の事を少しでも気にしてくれている皆様、いつも本当にありがとうございます。リーグ戦が開幕されたあかつきには必ず優勝し、1部復帰を果たしたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いいたします。

長い文章となってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

4年生によるブログ企画、「最後の春に向けて」はこれが最後となります。

新型コロナウイルスの影響により、今後の見通しが立たない状況ではありますが、今できることをしっかりと行い、次のリーグ戦では、必ずや一部復帰を果たします。

これからも東京学芸大学硬式野球部の応援をよろしくお願い致します。


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